保護者は「お客様」では無い

学校法人・教育業界コンサルタントの水溪です。

いつもお読み頂き有難うございます。

過去の記事(学校説明会における座談会コンテンツ)でご紹介した私立高等学校さまの夏季学校見学会は、3日間で3,000名以上もの来場者が訪れる事で知られています。

見学会の会期中は、教職員だけでは無く、在校生の保護者も来場者を迎えるのに一役買っています。

半日以上あるイベントの中、来場者が休憩する為の無料喫茶室の運営を、保護者の会が担っているのです。

一見些細な事に見えるかもしれませんが、この背景には、次のような哲学が横たわっています。

すなわち、

●保護者は、学校が提供するサービスを消費するだけのお客様では無い。

●教員と一緒に、子どもにとってより良い学校作りを行っていく主体である。

という共通認識が、学校見学会における保護者の役割といった形で顕れているのだと思います。

教職員と在校生、保護者が一体となって学校本来の魅力を伝え、未来の生徒を迎える訳です。

保護者をお客様扱いし、目に見えるサービスレベルの向上のみに重きを置いている学校とは異なる点です。

校内を歩くと、先生方と保護者の間に交わされるふとしたやりとりからも、教職員が生徒と保護者に対し本当に良い関係作りをしてる事が伺えます。

勿論、学校も広い意味ではサービス業である以上、他業界に倣って「集客」「接客」の視点を取り入れる事は重要です。

ただ、それだけではどこにも辿り着けません。

本質を突き詰めると、上記の学校のように、「共によりよい教育環境を作る関係」を生み出す事が重要になってくるのではないでしょうか。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

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