学校法人・教育業界コンサルタントの水溪です。
いつもお読み頂き有難うございます。
先日、吉野源三郎著『君たちはどう生きるか』(岩波文庫)をふと手に取って再読しました。
凄い本ですね。
同書が出版された1930年代は、ヨーロッパではヒトラーやムッソリーニが政権をとり、日本は日中戦争に突入していく軍国主義の時代です。
そのような時代背景の中で、児童・生徒に対し書籍刊行を通じてメッセージを送られた事に、畏敬の念を感じます。
ストーリーは、主人公の身の回りで起こる日々の出来事や人間的な成長を中心に綴られるのですが、自身と社会に対する問い、科学・歴史・文化といった教養、人類の進歩といったテーマが相互に結びつき合い、眼が開かれるような思いがします。
それにしても、何と本質的な問いかけでしょうか。
私も、10代のある時期にこう問いかけてくれる師に恵まれた事を幸福に思います。
本当の教育とは、こういうものだと感じます。
水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)