学校法人・教育業界コンサルタントの水溪です。
いつもお読み頂き有難うございます。
「定時制」と聞くと、私は山田洋次監督の『学校』(1993)という映画を思い出します。
定時制課程は歴史的に、中学校卒業後に勤務に従事するなど様々な理由で全日制高校に進学出来ない青少年に対し、高等教育の機会を提供する役割を果たして来ました。
近年は、全日制課程からの編・転入学と言った形で多様な入学動機を持った生徒が集まることから、その役割にも変化が見られます。
平成27年度開校を目指して進められている「京都フレックス学園構想」も、その流れを汲んだ計画です。
京都府の計画では、柔軟な単位制システムをベースとし、実習・体験型科目の充実、ソーシャルスキルトレーニング、ICTの導入、外部機関の人的資源・施設を活用した授業の実施などが盛り込まれています。
また、就労や自立支援の為プログラムも用意されており、発達障害のある生徒や不登校経験者へのサポートを行う学校としての役割も期待されています。
個人的に思うのは、後は「誰が」「どういうマインドで向き合うか」というヒトの部分でしょうか。
この先生達とだったら勉強を頑張ってみたいと思える関係性も、教育環境を考える上でとても大きい要素だと思います。
開校までまだ若干の期間があるので今後どうなるのかは未知数ですが、公教育も時代の要請を受け、全日制・定時制の枠組みを越えて確実にその姿を変化させています。
水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)