学校法人・教育業界コンサルタントの水溪です。
いつもお読み頂き有難うございます。
先日、東海地方の或る私立高等学校さまの学校説明会にお邪魔させて頂く機会がありました。
3日間で3,000名を超える中学生・保護者らが集まるこの説明会の核は、先生方が腕によりをかけた80講座以上の体験授業。
現在では県下の進学校として知られる同校ですが、その評価は一朝一夕で築かれたものではありません。
事実、多くの私学が経験してきたように、過去には苦難の時代が存在します。
その中で、学校を変える為に先生方が暗中模索で始めたのが、前述した授業力の向上を目的とした体験授業の発信でした。
授業改革の過程を、ある先生は次のように喩えています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
手で水を抄くって砂に注ぐと、音も無く吸い込まれます。
繰り返し、繰り返し注いでもやはり吸い込まれて行く。
それを十年繰り返していたら、ある時点でふっと砂の表面から水が湧き上がってきた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
同校の説明会を体験すると、運営する先生方も、それを手伝う生徒さんも、本当にイキイキした表情をされています。
説明会で出会った先生の人柄や、在校生の振る舞いを目にして受験を決める中学生が多いということも頷けます。
この学校が行ったのは、小手先の生徒募集施策やマーケティングといった事ではありません。
現場の先生方一人ひとりが、「この学校は何故存在するのか」「自分達は何をすべきか」という原点に立ち返り、教務という教育の根幹から学校を変えて来たのです。
ただ、それだけです。
こうありたい、と思います。
水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)