コロナ禍で広がる教育格差への危惧

教員として言いにくいことだが、家庭の教育力は千差万別で、大きな開きが存在する。

例えば、そもそも家が安全安心な場では無かったり、日常的な衣食住のケアが不足していたりして、基本的な生活習慣も身についていない生徒がいる。

そこには、経済的理由や健康上の問題、様々な要因が横たわっている。

私立高校の現場でも、こういった事例は珍しいことでは無い。

義務教育段階にある小中学校の先生方は、更に大変な苦労をされているのだと思う。

家で入浴が出来ない児童が体を清潔に保てるよう学校で助けたり、食事を摂るための世話をしていたという話も聞く。

コロナ禍で登校や集団授業が困難になる中、オンラインでの学習や新しい学びの形が試行錯誤されるのは、基本的に望ましいことだ。

家庭の支援の下で既に基本的な学びの習慣を持っており、それらのツールを使いこなし、その上で学校外の学びの場や資源にアクセスできる生徒は良い。

しかし、前述したような環境下にある児童生徒達が、教育的、福祉的支援から更に遠ざかってしまうことを危惧する。

これまで通常業務の枠を越えて教職員が担ってきた支援的な関わりや、集団の中での学びを通して得られてきたものが、それらの生徒に届かない恐れがある。

社会政策の問題かも知れないが、我々教員が出来ることで言えば、所謂ソーシャルスキル・リビングスキルをきちんと明文化し、習慣化の為の方法を教えることが必要なのだと思う。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

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