小中学生は知らないが、高校生は「教員」であるというだけで教師を有難がったりはしない。
「この人は、どうやら物が分かる人間のようだ」
「この人とだったら、一緒に学んでみるのも悪くないな」
そんな風に思って貰って初めて、先生として認められるように思う。
そうした年代だからこそ、中等教育という仕事が気に入っている。
4月から新しい拠点での勤務となり、白板の前で最初の一週間の授業を何とかこなした。
私は決してセルフモニタリングが得意な人間では無いが、生徒が自分を見る目や教室の空気感から想像すると、まだ自分が評価の定まらない存在であると感じる。
個々にも、集団に対しても信頼関係と呼べるようなものが出来ていない、ふわふわとした関係だ。
これまでいたキャンパスでは、自分のキャラクターや言動、授業のスタイル等がある程度認知されていて、生徒の方もそういう先生として扱ってくれるある種の気楽さがあった。
しかし、新しい職場ではそうしたイメージ、関係づくりはゼロからスタートする。
少しだけ落ち着かない。
しかし、色んな可能性がある。
もっともっと変われるのではないかという期待を感じています。
水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)