朝のセルフチェックの習慣化

今週で夏休みが終わり、8月末には生徒が揃って登校してくる。

職員休暇中は、身の回りの整理をしたり、身体を動かしたりして過ごした。

のんびりする時間が出来ると、

「3年間という限られた時間で、生徒をどこまで連れて行けるのか。」

「自分は教員としてどうなりたいのか。」

といったことぼんやり考える。

大きい問いなので、まだ上手くは答えられない。

ただ、目先のことに関して言うと、新学期は今一度、土台作りに力を入れたいと思う。

例えば、朝のSHRまでの過ごし方。

その一部を明文化すると下記のようになる。

学習の為の姿勢、聞く姿勢を自分で整えること。

人に言われてからするのではなくて、自分でチェックすることに意味がある。

地味なことかも知れないけど、まずはきちんとした習慣を作らないと、学んだことが積み上がっていかない。

良い3年間が過ごせるように、繰り返し伝えていきたいと思います。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

 

始業までにすべきこと

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障害特性による苦手を解決するPDCA

いつも有難うございます、水溪です。

先日、NPO法人ノンラベル主催「自閉症スペクトラム障害支援者養成講座」にて、ASD当事者として知られるしーたさんの講演を聴講させて頂きました。

しーたさんのプロフィールと活動、著書に関しては下記のサイトで詳しく知る事が出来ます。

⇒しーたさんブログ(http://ameblo.jp/asupe-san/

今回の講演で特に感銘を受けたのは、氏が自身の障害特性による苦手を解決する為に実践されているPDCAサイクルの話題。

ビジネスの現場における業務改善の為のフレームワークとして知られるPDCAですが、療育に落とし込む上でポイントとなるのは、苦手なこと(課題)の難易度を見極めることにあります。

(一口に「苦手」と言っても、これまで殆ど出来たことが無いような難易度が高いものから、出来たり出来なかったりするようなものまで、難易度にも幅があります。まずは、比較的ハードルが低いものから克服していく事が鉄則です。)

難易度が比較的低く今取り組むべき課題を明らかにした後に、タスクが上手く出来るとき・出来ないときの違いの分析の実施、環境調整、実行、評価、改善を繰り返して行く事で、少しずつですが仕事や日常生活上の困難をクリアしていくことが可能になります。

言葉で言うのは簡単ですが、とても知的で、根気が求められる作業ですよね。

何よりも、前向きに取り組み続ける姿勢が欠かせない事を学んだ講演でした。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

放課後等デイ事業への営利企業参入の是非

教育・福祉業界コンサルタントの水溪です。

いつもお読み頂き有難うございます。

平成24年4月1日の児童福祉法の一部改正によって現在の形となった放課後等デイサービスですが、比較的参入障壁が少ない業態である為、エリアによっては順調に事業所数が伸びている地域も見られます。

実際、関東のある政令指定都市の担当者さまは、2013年4月に約30件だった事業所数が、現在50件以上にまで増加していると仰っていました。

このエリアに関しては待機者数も多く療育サービスに対する需要が超過している為、まだまだ受け皿増につながる参入は望ましい事と言えます。

ただ、地域によっては利益を目的に企業が安易な気持ちで参入し、サービスの質の低下、ひいては廃業同然の経営を行っているというケースがあるのも事実です。

そういった環境に一時的にでもおかれる利用者さん・保護者の方の気持ちを考えると、これは療育機会上の損失とも言えます。

福祉関係者の中では、企業の障害福祉サービスへの参入そのものを疑問視する方もおられるかもしれません。

しかし、私はそれは誤解だと思います。

障害福祉市場全体を考えると、より良いサービスを提供する意思と資源を持った企業が参入し、利用者が複数の中から選択出来る世の中は、私は基本的に正しいと考えるからです。

現在お付き合いをさせて頂いている企業さまも、生徒の成長を促す教育サービスを提供する中で発達障害というテーマと出会い、放課後等デイという形に辿りついたそうです。

こうした、高い倫理観を持った経営者さまが自助努力によって質の高い療育を行う為の工夫を行い、結果的に高い利益を上げられる環境は私はあるべき姿だと思っています。

換言すれば、障害のある児童生徒の将来に関わる気持ちがあり、市場のニーズを理解した上で正当に収益を上げていこうとする事業体が求められているマーケットと言っても過言ではありません。

是非、同じ価値観を共有出来る経営者様と一緒に何か出来ればと思います。

~追記~

勿論、福祉業界の課題の全てが競争で解決されれば良いとは考えていません。

例えば、一般に認知されていない障害に対する支援や、マンツーマンで無ければ命に関わるもの、個人での利用費負担が難しくかつ収益も上がりにくい分野もあります。

そういった福祉分野は、政策によって安定的な受給が保障されるべき領域であると思います。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

教育者が準備すべき小さな失敗が出来る環境

教育・福祉業界コンサルタントの水溪です。

いつもお読み頂き有難うございます。

広汎性発達障害の傾向を持つ成人の方の就労支援を行う現場では、実現不可能な希望に対するブレーキをかけ、適切な目標設定と具体的ステップを示すのも支援者の役割であると言われています。

現実検討能力に課題がある方にとっては、長期の無業化や不必要な挫折体験、ひきこもり化を未然に防ぐ為にもこうしたサポートが意味を持ってきます。

ただ、何をもって「実現不可能」と判断するのかは非常に難しい問題です。

生育暦や障害特性に基づいた医療関係者・福祉職の判断がベースになるのは間違いありません。

しかし、あえて誤解を恐れずに言えば、究極的には何が実現不可能であるかなんて誰にも分かりません。

(事実、周囲から「向いていない」「無理」と言われた職業を、不断の努力によって実現された当事者の事例を書籍を通じて知る事が出来ます。周囲の提案は、あくまで確からしさに基づいたアドバイスです。)

とりわけ、もう少し下の年齢の方や、学齢期の方の教育を行う現場においては、安心・安全な学びの場を提供すると同時に、試行錯誤の場を提供することが重要になってくるのではないでしょうか。

具体的な例を挙げますと、昨年ご訪問させて頂いた関東のある通信制高校さまでは、保育分野に関心を持つPDD-NOSの生徒さんに対し、保育園での定期的な職業体験の機会を設けておられるという話を伺いました。

(一般には、保育園や幼稚園の先生は同時に沢山の児童を見なければなりませんし、保護者の対応や心理的な相談も含め、非常にハードルが高い仕事です。)

この通信制高校では、そこでブレーキをかけるのでは無く、一定の範囲内で仕事に触れられる場を与えているのです。

これらの体験を通じて、生徒さんは、「この仕事の●●●な所は大変だけど、条件さえ整えば自分にも○○○は出来そうだ。」という気づきを得るのかもしれません。

体験学習の中で、自分が目指すべき理想の先生像を見つけるかもしれません。

あるいは、やっぱり自分には向かないということを発見するのかも知れません。

いずれにせよ、このような小さな成功と失敗が出来る環境は、進路を模索する中高生にとって大切な場です。

勿論、生徒さんの特性に応じたサポート体制が基盤としてあるのは大前提ですが、こうした環境が、キャリアを考える上でかけがえの無い時間になっているのだと思います。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

「得意を活かせる役割」と「苦手を補う仕組み」

学校法人・教育・福祉業界コンサルタントの水溪です。

いつもお読み頂き有難うございます。

先日、社会就労センター・小規模作業所の支援を行う兵庫セルプさんにご案内頂き、兵庫県内の福祉事業所の見学に伺って来ました。

ご訪問させて頂いたのは、「NPO法人豊岡市手をつなぐ育成会」さん。

同法人は、障害のある方の保護者と支援者が母体となって設立した組織で、就労継続支援事業(B型)、生活介護事業を始め、多様な年代の方がより良い生活を送る為の福祉サービスを提供されています。

今回は、第5回スウィーツ甲子園兵庫県大会で1位を獲得した「玄さんがんこサブレ」の製造現場を見せて頂きました。

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良質な原料を使用し、ゆるキャラをモチーフにする事で地域おこしの思いも込められたこのスイーツの製造工程は、①下準備、②生地作り、③型抜き、④焼成、⑤包装に大別され、その各工程を利用者さんが担当されています。

前述した一つ一つの役割は、各メンバーの力を得意な分野で発揮出来るように、練習を重ねた上で決定し分業体制が取られています。

その他にも、現場内には毎日スムーズに製造現場を回す為の視覚構造化の取り組みや、品質を維持する為の工夫、ミスが起こりにくくする為の配慮が見て取れました。

案内して下さったスタッフさんの話では、「まだまだ試行錯誤をしているところです。」ということでしたが、利用者さんの得意を伸ばし、苦手な面をカバーする為の気配りが行き届いた空間である事がわかります。

素晴らしいですね。

玄さんがんこサブレ、機会があれば是非一度味わって頂ければと思います。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)