生徒指導担当としての役割

昨日までの3日間、独立行政法人教職員支援機構が主催する「いじめの問題に関する指導者養成研修」に出席させて頂きました。

研修期間を通じて、生徒指導・生活指導を担う自分の役割が見えてきました。

シンプルに考えると、次の3つに集約されると思います。

  1. 生徒を守ること
  2. 教職員を守ること
  3. 学校を守ること

生徒を守り育むことに直結しない指導は、何の意味も有りません。

自分のすべきことでは無いと思います。

取り返しのつかない事態を未然に防ぎ、教員や組織を守ることも必要です。

一教員として、一つ一つ出来ることをやっていきたいと思います。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

小学生と向き合う仕事

今月に入って、小学校の教師を目指している二人の生徒から話を聞く機会が有りました。

それぞれが、自分の心やこれまでの体験に根ざした動機を持っていて、真剣に悩み、考えているようです。

僕自身は、高校生の頃は教師になりたいという真っ直ぐで強い気持ちは持っていなかったので、少し眩しい思いがします。

そして、生徒が語る言葉に惹き付けられている自分に気がつきます。

頭に浮かんでくるのは、

「僕もいつか、小学生に教える仕事をしてみたいな」

という思いです。

最近そう感じるようになったきっかけの一つは、いじめ被害児童の保護者が書いた生々しい記録を綴った書籍を手に取ったことに有ります。

もしかしたら、不登校経験を持つ生徒と日々面談をする中で、彼・彼女らの小学校時代の経験が、今なお大きな影を落としていることも影響しているかも知れません。

生々しい体験が記された本を読んだり、生徒の声に耳を傾けていると、自分も小学校高学年という時間の中で苦しい思いをしたことが思い出されます。

幸いにも、そのせいで自分の足元が揺らぐようなことは有りません。

しかし、そこには特別な「何か」が有ります。全く忘れてしまうことは出来ません。

高校生や10代後半の生徒と向き合うことは自分にとって大事なテーマですし、ずっと続けたい。

しかし、いつかはもっともっと下の年代の所まで遡って関わってみたい。

そんな願望を感じています。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

どこでも起こりうる恐ろしさ

福井の中学2年生の痛ましい事件についての報道が続いています。

新たな記事を見るたびに、怒りと言うより無力感を感じます。

まず目を引くのは教員による不適切な関りですが、背景に有るのは学校現場の様々なレベルの機能不全です。

学校全体としての指導体制、情報共有や組織風土、生徒の悩みをキャッチする仕組み、管理職の責任。

第三者委員会による事実の洗い出しが不可欠ですが、教育委員会や学外の支援機関も、学校現場で不適切な指導がなされ、中2生徒がこのような決断に至ってしまうまでに何の抑止力も持たなかった訳です。

一教員として感じるのは、いくつかの条件が重なれば、どんな教員でも加害者になる可能性があるということ。

そして、閉ざされた学校はそうした暴力を助長し、見過ごす温床となりうることです。

余りに大きく、根深い問題をどのように受け止めれば良いのかまだ分かりません。

続けて考えてみたいと思います。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

学校説明会における座談会コンテンツ

学校法人・教育業界コンサルタントの水溪です。

いつもお読み頂き有難うございます。

昨年の夏にご訪問させて頂いた東海地方の私立高等学校さまでは、学校説明会のコンテンツとして『生徒・保護者による壇上での座談会』を導入されていました。

一般的な生徒募集の場では、教職員による学校の魅力のアピールがメインになる場合が多い為、これは画期的な事と言えるかと思います。

座談会の形式は、長机に生徒2名・保護者1名が腰掛け、司会者の質問に答えていくという、シンプルなもの。

内容としては、1名目の普通クラスの生徒が、学習上のサポートや部活動の事を、2名目の特進クラスの生徒が、指導体制や周囲にも応援して貰いながら学んでいる事を自分の言葉で話していました。

先生と生徒の掛け合いからも、普段の学校生活をイメージするのに十分なものでしたが、最後の保護者のコメントは、非常に印象に残るものでした。

その方は、

●子どもが以前通っていた中学校ではいじめがあり、高校でもいじめが起きないかとても不安だった事。

●この学校は先生と生徒の雰囲気がとても良く、いじめなど無かった事。

●今は、勉強も部活動も一生懸命取り組んで、楽しみに学校に通っている事。

を、訥々とした口調で語っておられました。

不特定多数の前で、こういったデリケートな事を話すのは、大変勇気が要る事だと思います。

折りしも、滋賀県大津市の出来事が記憶に新しい時期であった為、受験生や保護者でなくても、その声に思わず聞き入ってしまうものでした。

余談ですが、このように第三者からの評価を伝える事によって、購買行動を妨げるような不安を取り除く手法を、船井流のマーケティングでは『信用訴求』と呼んでいます。

上記の座談会は、その点を効果的に活用している例と言えるでしょう。

ただ、「そうか、説明会で座談会をすれば良いのか。」とだけ取られてしまうと、古い諺に言う画竜点睛を欠く事になります。

というのも、この学校では現場の先生方主導で、10年以上の年月をかけて今ある学校の形を作られてきた、という経緯があります。

その結果が、今の学校のカルチャーや、生徒・保護者・地域からの評価として結実しています。

本当の意味で何かを変えるには、10年以上の時間がいる。

身が引き締まる思いのする言葉です。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)