他校を紹介する勇気

学校法人・教育・福祉業界コンサルタントの水溪です。

いつもお読み頂き有難うございます。

我々がオープンキャンパスや学校説明会の良し悪しを評価する際の項目の一つに、「他校に対する適切な情報を伝えているか」というものがあります。

言うまでも無く、説明会の場で優先すべき事は、自校について知って貰いその魅力を体感して貰う事です。

しかし、個別相談の場で生徒や保護者のニーズを細かく伺った上で、もしも生徒にとって他校が望ましい選択肢になり得るのであれば、その情報を伝える事も必要です。

私がお世話になったある通信制高校の校長先生は、学校内を一通り案内した後に、必ず上記のような姿勢で見学者の方と向き合っておられました。

短期的な「売上」の確保という意味では、もしかしたら望ましく無いことなのかも知れません。

その見学者さんが、他校を見た上で、それでも再び自校に来てくれるかは分からないですから。

ただ、教育者として私はこの先生を非常に尊敬していますし、多くの生徒さんもその人柄を慕って毎年入学されています。

自校が何の為に存在しているか、また出来ること・出来ないことが明確であり、現在提供している教育内容に自信があるからこそ出来ることだと思います。

教育はそれを望む人全てに開かれているべきものだと思いますが、相手が求めるものと自校の強みとが合致しない可能性があるのであれば、他校を紹介する勇気も必要だと感じます。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

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オープンキャンパスにおける体験授業の目的とは

学校法人・教育業界コンサルタントの水溪です。

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これからの季節、全国の高等学校さまでは第二回、第三回のオープンキャンパスの準備が進められているのでは無いでしょうか。

昨今、オープンキャンパスの場で「体験授業」を導入しているケースが散見されますが、中には学校の特色や学科・コースの魅力を効果的に伝える工夫がなされ、それ自体に教育的な効果が期待出来るものもあります。

しかし、先生方からお話を伺っていると、毎年恒例の体験授業をすることが目的となってしまい、必ずしも明確な意図を持たないまま実施されている事があるようです。

ここで足をとめて考えて見たいのですが、私は体験授業は大別すると次の3つのパターンがあるように思います。

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第一は、学習に対する動機付けを目的とするもの。

有名な外部講師を招いたり、最先端の研究に取り組む大学関係者による特別講義の実施などがこれに当たります。

ハイレベルな印象を与える事が出来る反面、実はこれ、普段の学校の様子を伝えている訳では無いという短所があります。

第二は、先生方の普段の授業に触れさせることを目的とするもの。

各科の教員が腕によりをかけた授業を提供し、参加者は希望するものを受講します。

専門の科を持つ学校では、実習や職業体験の一部を見せるものもあるようです。

普段の学校の姿や、先生の人となりを見せるには、この形が最も優れているように思います。

第三は、お楽しみ要素を全面に出したもの。

オープンキャンパスは一種のイベントという側面もありますので、楽しい体験をして帰って貰うのも一つの方法です。

(ただ、高校は「学びの場」ですし、これが全面に出てくるのは私は少し違うように思いますが。)

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皆様の学校の体験授業は、どのタイプに一番近いでしょうか。

勿論、どれが正しいという答えはありません。

それぞれの要素をバランスよく盛り込んだり、第一回、第二回と回を重ねるごとに前述した3要素の比重を変えていく方法もあります。

オープンキャンパスは、生徒獲得の手段であるとともに、先生達が学校をどのような場として捉えているか、また、どんな学校にしたいと思っているかを示す発信の場でもあります。

是非、先生方で体験授業の目的について議論を重ねて頂ければと思います。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

オープンキャンパスでまず伝えるべき事とは

学校法人・教育業界コンサルタントの水溪です。

いつもお読み頂き有難うございます。

この時期、多くの高校では入試説明会に先立ち、オープンキャンパスやオープンスクールが開催されています。

お付き合い先の学校を始めいくつかに訪問させて頂きますと、授業の一部を体験させるもの、早い段階で入試対策について触れる学校、外部の特別講師を招聘する学校、複数回実施し回を重ねるごとに異なった内容を用意する学校など、実に様々です。

ここで少し立ち止まって考えてみたいのですが、そもそもオープンキャンパスで伝えるべき事とは何でしょうか。

自校の魅力、各学科・コースの特色、サポート体制、教職員の方々の人となり、授業の様子、進学実績、部活動・・・などなど。

どれも間違っていないと思います。

参加者の自校に対する関心を高めることで、次回のイベントや入試説明会に誘導し実際に受験させるという目的が、生徒募集を考える上での一つの正解になるのでしょう。

しかし、「まず伝えるべき事は何か」と考えた場合、個人的には

●高校生になるとは一体どういうことか。

を伝えるのが最も大切なように感じます。

多くの生徒さんは高校進学を当たり前のことと考えているかも知れませんが、高校進学という事自体は本来主体的な一つの決断であるはずです。

私が実際に見学に伺った高校では、体験授業や学校説明の場で、中学校や高校・大学での学習との違いや、今が人生の中でどういう位置づけの時期なのか、そもそも学ぶとはどういう事かを先生方の言葉で伝える時間を持たれていました。

つまり、

①「先生達は、学ぶという事や高校での学習とはこういう事だと思っている。」⇒②「ウチの学校では、こんな取り組みをしている。」⇒③「君達自身は、何の為に勉強しようと思っているの?」

というように生徒に問いかける流れを持っているのです。

多くの学校では、ひたすら②を伝える事に終始しているのでは無いでしょうか。

これは、極端な言い方をすればただの押し売りになりかねません。

勿論、学校のカラーやブランド、歴史やカルチャーによって追求すべきオープンキャンパスの形は異なります。

あくまで個人的な意見ですが、きちんとした情報と先生方の姿勢を伝えた上で、生徒自身に考えさせる機会を提供する形が私は理想だと思っています。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)