35歳の自分のミッション

2019年は結婚をした。2020年は世界が新型コロナウィルスに見舞われた。

2021年は、家族が増えるかもしれない。幸せな反面、仕事に対する焦りも感じる。

一見人生の制約が増えたようだが、向かうべき先を見失わず、目の前のチャンスさえ逃さなければ、出来ることは山ほどある。

この10年・20年を実りあるものに出来るよう、今の自分のミッションを載せておきます。


mission

①10代の高校生に人生を見通す眼と切り拓く力を身につけさせる(エンパワーメント)

②人を育てる学校組織と環境をつくる(マネジメント)

③教育業界での取り組みの事例化・研究の発信による提言(リサーチ)

④この世の生や美を享受し感じたことを形にする(表現)

⑤目の前の人のライフイベントごとの苦しみと向き合える人になる(生老病死)

vision

30代終盤:担当授業・キャリア教育・生徒指導の実践の事例化と、アカデミックな土台作りを行う。

40代中盤:「所属法人の人材開発業務」「教員養成系大学の一授業」「高大を見通したキャリア教育授業」のいずれかが出来るレベルになっている。

50代:「小規模校の経営」「人材育成業務の本格化」「地域や組織への支援・提言」のいずれかに取り組む。

value

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

すいすい進む、すくすく育つ

この春から、職場の通信制高校で単位制キャンパスの1年生を担当させて頂いています。

全日型のキャンパスとは異なり、希望したコマ数に基づき、自分だけの時間割を組むことが出来るのが特徴。

週2~3回の登校の生徒もいますし、朝から夕方まで授業を受けなければいけないことも有りません。

1年生と話をしていると、キャンパスの自由な空気を吸い込んで、自身の興味関心に従い上手く自主性を発揮している生徒も見られます。

先日は、ロボットやプログラミングに興味を持っている生徒にグランフロント大阪に有るナレッジキャピタルの情報を伝えようとした所、私が言うまでも無く既に知っていた様子。

更に話を聞いてみると、夏休みにはIT系のサマーキャンプに申し込んでいるとのことで、二度吃驚。

教員から見る限り、気負った様子も無く、すいすい進んでいる感じです。

自分が高校生の頃は、「学校の勉強は大変だけどやらなければいけないもの」と思っていましたが、この生徒の場合は、まずは大好きなものに直接触れて、そこから自分が今やるべきものを掴んで持ち帰って来るんだろうなぁ、という感触がありました。

正に、すくすく成長している感じ。

きっと、誰かに言われてやるより、もっともっと遠くまで進んでいけるんだろうなぁと思います。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

仕事について知る入り口

今年受け持った1年生のホームルーム教室には、仕事についての本を何冊か置いていた。

自クラスの生徒だけでなく、たまたま立ち寄った隣のクラスの子や、2年生の先輩なんかも時々本を手に取っていた。

内心、しめしめ、と言う感じだ。

高校生の中で、将来の進路を明快に答えられる者はごく一部に過ぎない。

比較的興味がある事柄から、「今の段階では、この仕事をやってみたいな。」という“仮説”を持って欲しいと思うものの、中々それも難しい。

きっと、まだまだ自分自身に問いかける量も、社会について知っている量も少ないのだと思う。

写真の本は、後者を少しでも補えたら、と思って置いてみた。

『日本の給料&職業図鑑 Plus』(宝島社)は、普段お目にかからないような職業があったりして楽しい。

生徒も案外お金について興味があるようで、本を見ながら雑談をしている生徒をよく目にした。

『仕事を選ぶ 先輩が語る働く現場64』(朝日学生新聞社)という本も、個人的に気に入っている。

特に、幼稚園の先生を取り上げた章は、自分の適性や向き不向きについて悩みながらプロになっていった様子が丁寧に語られていて、職業選択について最初から完全な答えが見つかる訳では無い事が良く分かる。

こういう“過程”を知ることも、結構大切なことだと思う。

心のアンテナにひっかかったキーワードが入り口となって、新たなものが見つかるかも知れない。

色んな情報を吸収しながら、少しずつ自分の考えを形作っていって欲しいな、と思います。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

自分の席からは見えないもの

9月に入ってから、先輩教員に声を掛けて頂いて、キャリア教育やICTに関するプロジェクト会議に出席させて頂いた。

私の職場は、全国に拠点を持つ広域通信制高校なので、本部職員と各キャンパスの有志の教員が定期的に集まり、こうしたプログラムを作りあげている。

スケールメリットを活かした教育作りに取り組む先生方の様子を目の当たりにすると、自分の出来ていること、出来ていないことが良く分かる。

視点の高さ、と言っても良いかも知れない。

普段、職員室の椅子に座っていると、どうしても目の前の仕事や、自分のクラスの生徒ばかりに目がいってしまう。

勿論、一番は目の前の事だ。

しかし、自キャンパスに対しても、全国のキャンパスに対しても、もっと出来ることは有るんじゃないかという思いが湧いて来る。

この日声をかけて頂いたのは、会議の中で、googleフォームを活用した業務の効率化を提案することが目的。

キャリア授業の中では、単元ごとの理解度を測る為に紙のアンケートを頻繁にしているし、それをキャンパスごとで整理し、全国で共有するのはとても手間がかかる。

それを、WEBアンケートフォームを活用する事で各キャンパスの負担を減らし、情報共有、フィードバックを容易にしようというのが私の提案だ。

予め作って行ったサンプルを見せると、どの先生もすぐに狙いを理解して下さり、是非やろうという結論に。

この仕組みは、生徒の満足度調査にも使えるし、複数キャンパスを持つ学校だからこそよりメリットも際立ってくる。

教育の世界に飛び込んで2年目。

会社勤めをしていた際に教えて貰った考え方やツールが、色んな場面で役に立ってきそうです。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

好奇心のアンテナ

先週末に終業式があった。

4月からあっという間だ。

教員の私がそうなのだから、新1年生も同じような思いだろう。

皆何かしら、中学校時代とは違う自分を発見したのでは無いかと思う。

 

前期の最終週は、進路学習に充てられた。

進路の考え方や受験制度の学習、大学の講義の聴講、専門学校の体験授業といった類のものだ。

狙いは、どんな選択肢があるかを知り、早い段階から自分の将来について考えて欲しい、という点にある。

生徒の反応を見る限り、大学の講義を聞くことはまだ少し難しかったかも知れない。

それでも、講義内容を必死にメモしたり、手持ちの知識と関連付けながらイメージを膨らませたりして、一つでもキーワードを持ち帰ろうとしている生徒も何人か見られた。

その一方で、授業を漫然と聞いている生徒や、早々に理解を諦めている顔もある。

両者の能力の差は、遠くから見ればそれ程大きいものでは無い。

一番の違いは、未知のものに対し、好奇心を持って取り組めるかにあるように思う。

(勿論、進路に対する動機付けや、聞くための姿勢を習得させるといった教員側の仕事もある。)

高校生活はまだ始まったばかり。

自分の欲求や周囲の情報にアンテナを向け、良い夏休みを過ごして貰えればと思います。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)