短い言葉

いつも有難うございます、水溪です。

iPhoneの『たて書きコラム』というアプリを気に入って使っています。

全国紙・地方紙を含む50紙以上の新聞のコラムが一覧出来るものです。

(Androidを愛用されている方ですと、『社説ビューア』と言ったものが同様の機能を持っています。)

先月末から続くイスラム国に関する報道では、日々不安な気持ちで新聞やニュースサイトを見ていましたが、日経の春秋というコラムに、はっとするような文書が掲載されていました。

▼「相手が用意した劇場から出なければいけない」と山田英雄・元警察庁長官が本紙で語っている。怒りを持つのは大切なことだ。テロに屈してはならない。けれど狂信者が勝手にこしらえた芝居小屋で高ぶるばかりでは連中の思うつぼではないか。ネット空間には勇ましい極論があふれているが、いま必要なのは冷静さだ。

(出典:2015/2/5 日本経済新聞 朝刊)

勿論、春秋のコラムは今回の犯行を卑劣な行為として強く非難した上での文章です。

この数日の他紙コラムの殆どは、事件に対する憎悪の表明に終始した文章が目立っていたように思います。

人命の重さ、テロの存在、今後の法制度等、問題の根深さを考えると無理はありません。

しかし、そのような状況だからこそ相手が用意した劇場から出なければいけない。

とても短い言葉ですが、勇気と自制心を求める強い言葉と感じました。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)

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遠隔授業の発展と通信制高校の存在理由

学校法人・教育業界コンサルタントの水溪です。

いつもお読み頂き有難うございます。

2013年3月27日の日本マイクロソフトの発表で、『大阪府教育委員会、日本マイクロソフトと連携して全府立高校を対象に遠隔授業サポートシステムを提供』する、というニュースがありました。

今回のシステムは、音声と映像をリアルタイムで届けあう通信技術によって、長期入院中・自宅療養中の生徒の授業参加を可能にし、学習上の遅れを防ぐ事が出来る、というものです。

(府教委の発表では、将来は自宅や病院での勉強を単位認定することも視野に入れ、難病の小中学生や不登校の生徒への活用も検討されている事が伺えます。)

クラウドサービスの発展によって、登校が困難だった生徒の教育機会が保障されるのは大変喜ばしい事です。

ただ、全国に約250校あり、19万人近くの生徒が在籍する通信制の高校にとっては、自らの存在理由を再定義しなければならない転換点が訪れたと言えるかと思います。

というのも、通信制高校は

●「全日制・定時制の高校に通学することができない青少年に対して、通信の方法により高校教育を受ける機会を与える」こと

をその定義とし、事実上、不登校状態にある生徒や、中途退学の経験を持つ生徒の進学先としての役割を担ってきた歴史があります。

(念の為補足しますが、全ての学校がそうではありません。また私自身は、そういった学校を運営され、日々生徒と向き合っておられる先生方に個人的な敬意を感じています。)

少し想像の飛躍があるかもしれませんが、今回の大阪府の取り組みは、

●高卒資格を取得する為の、代替的な機会の提供のみに存在理由を見出している通信制高校は、今後縮小せざるを得ない。

という流れを示しているように思われます。

自校の役割の再確認と、積極的に選ばれる為の魅力の創出が必要な時期が来ていると言えるでしょう。

水溪 悠樹(ミズタニ ユウキ)